個品割賦とCICでわかる信用情報の見方と審査に強くなるポイント解説

「CICに登録される個品割賦情報って、どんな項目が見られているの?」「ローンやクレジット審査で、自分の信用情報がどう影響するのか分からなくて不安…」そんな疑問や不安を感じていませんか。

CICには【毎年約4,000万件以上】の個品割賦契約情報が登録されています。また、割賦契約者の利用割合は近年増加傾向にあり、実際にCICへの信用情報照会数は2023年度に1,140万件を超えました。
自分の信用情報が適切に管理されていないと、住宅ローンや自動車ローンの審査で否決となるケースも決して珍しくありません。

この記事では、
「個品割賦」とは何か、その信用情報がCICでどう管理・報告されているのか
を、図表や事例を用いながらわかりやすく解説します。

さらに、信用情報の専門家による解説を交え、「どんな契約や支払い履歴が審査にどのような影響を与えるのか」「登録内容に誤りがあった場合の具体的な対応方法」まで詳しく紹介。

最後まで読むことで、自分の信用情報の見方と活用方法が明確になり、トラブルや将来の審査リスクも未然に防げます。
まずは、CICの個品割賦情報の仕組みを一緒に紐解いていきましょう。

  1. 個品割賦とはCICにおける基礎知識と信用情報の仕組み
    1. 個品割賦の定義と対象となる契約例
      1. 主な個品割賦契約例
    2. CICとは何か?信用情報機関の役割と法的背景
      1. CICの基本情報
    3. 個品割賦に関する信用情報の法規制ポイント
      1. 信用情報の法規制と管理ポイント
  2. CICに登録される個品割賦信用情報の詳細と開示報告書の見方
    1. CIC信用情報開示報告書の構成と重要箇所
      1. 残債額、終了状況、報告日の意味と見方
    2. CICのマーク(Aマーク・Pマーク・Sマーク)の意味と審査影響
  3. 個品割賦信用情報に関わるトラブル事例と解決策
    1. 入金状況の各種表示と実際の意味
      1. 移管終了・抹消・時効援用と信用情報への反映
    2. CICと他信用情報機関(JICC・KSC)との情報相違点
  4. 個品割賦信用情報が住宅ローンや審査に与える具体的な影響
    1. 個品割賦のCIC記録が住宅ローン審査に及ぼすリアルな影響
    2. 信用情報開示履歴と審査への関係性の解説
  5. CIC信用情報の開示申請方法・手数料・注意点の網羅解説
    1. インターネット・郵送・窓口での開示申請比較
    2. 開示履歴の保存期間とプライバシー保護対策
  6. CIC以外の信用情報機関との比較|JICCやKSCと個品割賦情報の違い
    1. 各信用情報機関の登録情報・加盟会社・保有期間の比較
    2. 開示請求方法・費用の違い一覧
    3. 信用情報機関ごとの審査に与える影響の違い
  7. 個品割賦信用情報の訂正・削除・保有期限と特殊ケース対応
    1. 信用情報の保有期限と早期消去の可能性
    2. 訂正・削除請求の具体的手順と注意点
    3. 時効援用・移管終了後の信用情報への影響
  8. CICの信用スコアとクレジット・ガイダンスの詳細解説と活用
    1. CIC信用スコア算出の仕組みと評価基準
    2. スコアの閲覧方法と第三者による閲覧範囲の説明
    3. 信用スコアを向上させるための日常的な行動指針

個品割賦とはCICにおける基礎知識と信用情報の仕組み

個品割賦の定義と対象となる契約例

個品割賦は「商品ごとに支払い回数や条件が設定され、購入者が複数回にわたって代金を支払う契約」を指します。代表的な例として、家電・スマートフォン・自動車などの分割購入が挙げられます。これらの契約は、毎月一定額を支払う形態が一般的で、金融機関や信販会社を通じて利用されることが多くなっています。同時に、分割払い契約を利用する際には、申込者の信用情報が厳格に審査されます。クレジットカードのショッピング枠でのリボ払いや、通信キャリアでのスマートフォン割賦購入も、この個品割賦に該当します。

主な個品割賦契約例

商品・サービス 利用される契約例
家電製品(テレビ等) 分割払い(36回等)
自動車 オートローン
スマートフォン 通信キャリアの分割販売
家具・インテリア 信販会社の割賦契約

CICとは何か?信用情報機関の役割と法的背景

CIC(株式会社シー・アイ・シー)は、日本で主要な信用情報機関です。クレジットカード会社や信販会社、銀行などから提供される契約・返済情報を収集・管理し、健全なクレジット社会を支える役割を持っています。CICは「指定信用情報機関」に指定されており、その情報管理には割賦販売法や個人情報保護法が厳密に適用されます。

CICに登録される情報には、利用者の氏名や契約内容、支払状況だけでなく、延滞・完済・解約情報も詳細に記録されます。これらの信用情報はクレジットカード発行やローン審査に利用され、審査基準となります。

CICの基本情報

項目 内容
主な加盟会員 信販会社、クレジットカード会社、銀行
管理される主な情報 契約内容、支払状況、割賦残債額等
法的根拠 割賦販売法、個人情報保護法

個品割賦に関する信用情報の法規制ポイント

個品割賦の信用情報は、主に割賦販売法および貸金業法で厳格に管理されています。割賦販売法では、消費者保護と契約の透明性の観点から、クレジット契約の内容や支払履歴、残債額などの開示が義務付けられています。CICへの信用情報登録や照会も、この法的根拠に基づいて行われます。

割賦販売法・貸金業法により、金融機関等は「本人の同意なしに信用情報を第三者に提供しない」「支払遅延や解約情報は一定期間のみ保有する」といったルールを順守しなければなりません。これにより、消費者のプライバシーが確保されつつ、公正で健全な信用取引の仕組みが維持されています。

信用情報の法規制と管理ポイント

  • 割賦販売法に基づき契約内容・支払状況の記録が義務化

  • 信用情報の第三者提供は本人同意が必要

  • 遅延・解約情報の保有期限あり

  • 信用情報開示は消費者が自身の信用状況を確認するために活用できる

このように、CICによる個品割賦情報の管理と法的規制のもと、消費者の安心と利便性が両立しています。

CICに登録される個品割賦信用情報の詳細と開示報告書の見方

CIC信用情報開示報告書の構成と重要箇所

CICには個品割賦契約の支払・契約状況が詳細に登録されています。開示報告書を見ることで、過去や現在の支払い履歴、契約内容や現在の残債額、終了状況などが確認できます。特に個品割賦契約情報として【契約日】【残債額】【支払状況】【終了状況】【報告日】が記載されているため、これらを丁寧にチェックすることが重要です。

下記のような情報が分かりやすく開示されます。

項目名 内容
契約日 個品割賦等の契約開始日
残債額 現時点での未払いの割賦残高
終了状況 契約が完了、移管終了、または現在も有効かを表す
支払状況 各月の入金状況(正常・遅延・延滞など)
報告日 情報がCICに登録・更新された直近の日付

報告書を読む際は【残債額】【終了状況】【入金状況】の欄に注目し、過去の遅延や現在も残債が多くないか確認することがポイントです。

残債額、終了状況、報告日の意味と見方

個品割賦の残債額は、契約時に分割払いで購入した商品の未返済額を示します。住宅ローンや他のローン審査でも現在残っている負債として扱われるため、確認しておくことが重要です。終了状況には「完了」「移管終了」「返済中」などが記載され、完了や移管終了は契約終了を意味しています。移管終了とは、該当債務が他社や法的手続きなどに移ったことを指します。

報告日は、情報更新や履歴がCICに反映された日付です。新しい報告日であれば最新の情報が反映されていますが、古い場合は情報の正確性を疑う必要があります。

主なチェックポイントを箇条書きでまとめます。

  • 残債額が高額の場合は、ローン審査でマイナス評価となることがある

  • 終了状況が「移管終了」「空欄」となっている場合は、詳細の確認が必要

  • 報告日が直近でなければ情報更新を促すことも重要

CICのマーク(Aマーク・Pマーク・Sマーク)の意味と審査影響

CICの信用情報には支払状況を示す記号が付されています。主にAマーク、Pマーク、Sマークがあり、それぞれ下記の意味を持ちます。

マーク 意味 審査での影響
Aマーク 1回以上の支払遅延や延滞が発生 毎月の遅延は特に悪影響
Pマーク リボ払い等の分割残あり、その期分のみ入金済 適切な支払であれば大きな影響なし
Sマーク 商品等の引戻し・保証履行など特別な処理 審査でのマイナス評価あり

Aマークが一定期間連続したり、過去に複数回記載があると住宅ローンや自動車ローンなど重要な審査で否決となる場合があります。逆に、Pマークはリボ払いや分割払い対応中を示し、適切な入金が続いていれば大きなペナルティになりません。Sマークは家賃の保証執行や特別措置を表すため、審査では慎重に見られます。

審査前には自身のCIC開示報告書を確認し、AマークやSマークが頻繁にないかチェックしておくことが安心です。不明点は専門機関やCICへ問合せするのも有効です。

個品割賦信用情報に関わるトラブル事例と解決策

入金状況の各種表示と実際の意味

個品割賦契約の支払い情報はCIC信用情報に詳細に記録されます。特に入金状況欄には、さまざまなマークや記号が表示されますが、その意味を正しく理解することが重要です。

以下のテーブルをご参照ください。

表示 意味 注意点・解説
正常に支払いが行われている 遅延や延滞なし
空欄 情報が記録されていない 契約開始直後や移管直後など情報未反映の場合
A 支払い遅延あり 数日~数週間の延滞。続くと審査に悪影響
P リボ払いや分割払い利用の記号 支払いが滞っていない証、ただし複数あると審査で確認される場合有り
S 債務整理・自己破産の記号 強いマイナス評価。長期間履歴に残る

Aマークの継続や連続付与は、クレジットやローン審査時に大きな悪影響を与える要因です。一方、空欄やハイフンは、あくまで記録の一時的空白に過ぎず、過度に心配する必要はありません。正しい意味を理解し、自身の入金状況を把握しましょう。

移管終了・抹消・時効援用と信用情報への反映

個品割賦契約では、支払いが終了した際に「移管終了」や「抹消」、あるいは「時効援用」といった特殊な手続きが発生する場合があります。こうした対応の信用情報への反映タイミングや、それがもたらす影響を事前に理解しておくことが大切です。

  • 移管終了:取引先やローンサービスが他社へ譲渡された場合などに表示。移管終了後も情報は一定期間記録されますが、審査時には「正常終了」扱いされやすいです。

  • 抹消:契約終了時に債権が消滅もしくは時効で抹消された場合の記載。場合によっては金融機関に確認が必要です。

  • 時効援用:長期間支払い催促を受けなかった場合、債務の時効を主張し信用情報から抹消を申請できます。ただし、時効援用後も一定期間情報が残ることがあります。

情報が更新されるまでには数週間程度かかることがあり、この間も金融機関による審査で履歴が参照される点に注意しましょう。記録や履歴の削除依頼は自身で行う必要があるケースもあります。

CICと他信用情報機関(JICC・KSC)との情報相違点

日本には複数の信用情報機関が存在し、CIC、JICC、KSCの三つが代表的です。それぞれで登録・管理される情報や反映のタイミングに違いがあり、これがユーザーに思わぬ影響を及ぼすことがあります。

機関名 主な情報種別 加盟会社例 情報反映タイミング
CIC クレジット・割賦全般 信販会社・カード会社 比較的早期
JICC 消費者金融・一部ローン 消費者金融・銀行系カード 取引終了後も一定期間保持
KSC 銀行ローン・公共機関 銀行・信用組合・農協 長期間記録が残りやすい

データ移管時や契約終了時、各機関で情報の反映タイミングが異なるため、同時に複数の履歴が存在したり、消去申請の必要が生じることがあります。住宅ローンや新たなクレジット申込を行う際は、自分の情報がどの機関でどのように管理されているかを事前に確認し、最新の信用情報を取得しましょう。

それぞれの信用情報機関の特性を踏まえ、自身の情報管理とメンテナンスを怠らないよう注意が必要です。

個品割賦信用情報が住宅ローンや審査に与える具体的な影響

個品割賦のCIC記録が住宅ローン審査に及ぼすリアルな影響

CICに記録される個品割賦取引の履歴は、住宅ローンや他のローン審査において大きな判断材料となります。割賦払いの残債額や支払状況、遅延履歴などがしっかり確認されるため、クレジットやローンの利用実績は審査の合否に直接影響します。特に、CICの入金状況欄に「A」マークや「P」マークが付く場合、それぞれ「支払い遅れ」「リボ払い利用」などを示し、審査では注意深く評価されます。

下記の通り、記録の内容ごとに審査への影響を要約します。

CIC記録 影響度 審査コメント
遅延なし 通過しやすい 信用情報に問題がなければ有利
Aマークあり 通過困難 度重なる遅延は大きなマイナス要素
Pマークあり 案件次第 リボ払いが常態化していなければ大きな問題ではないが、状況次第でマイナス評価のことも
割賦残債高額 注意を要す 収入に対して残債が多いと返済負担を懸念される

このように、CICに登録されている割賦契約情報が整っていれば、住宅ローン審査でプラスになります。反対に、複数回の遅延や高額な残債がある場合は慎重に審査されるため、日頃の支払い管理が不可欠です。

信用情報開示履歴と審査への関係性の解説

信用情報の開示申請履歴が金融機関の審査担当者にどのように見られるのかも気になるポイントです。CICへの開示請求をした記録は、CIC自身のシステムには残りますが、一般の審査会社には原則通知されません。したがって、本人が自分の情報を確認した事実そのものが住宅ローンやカード審査に直接的なマイナスになることはありません。

ただし、不自然な情報開示の多発や、短期での複数照会が同時期に重なると、一部ケースでは審査において慎重な判断材料となる場合もあります。これは、短期間に複数のクレジットカードやローンを申し込んでいると、過剰申込の兆候と取られる可能性があるためです。

信用情報を開示する際のポイントは以下の通りです。

  • 開示履歴は他社審査には基本反映されない

  • 開示は自身の信用管理として推奨される

  • 不審な申込履歴が続くと慎重に判断される可能性あり

安心してCIC開示を活用し、自分の信用情報を正確に把握しましょう。開示結果を活用して支払い状況や割賦残債を定期的にチェックすることで、住宅ローンや各種審査に通過しやすい信用状態を維持することが大切です。

CIC信用情報の開示申請方法・手数料・注意点の網羅解説

インターネット・郵送・窓口での開示申請比較

CICの信用情報開示申請にはインターネット、郵送、窓口の3つの方法があります。それぞれの特徴を以下のテーブルで比較します。

申請方法 メリット デメリット 手数料 所要日数
インターネット 24時間いつでも申請可能、即日でPDF報告書の確認ができる クレジットカードが必要、PCやスマホの操作に慣れている必要がある 1,000円 即日
郵送 郵送書類で申し込み・現金書留や定額小為替で支払い可能 書類作成と郵送の手間、日数がかかる 1,000円 約1週間
窓口 その場で説明も受けられる、本人確認も直接対応で安心 営業時間に制限、遠方の場合は来館が負担 500円 即日

申請手順は、いずれの方法も本人確認書類が必要となり、申請後にはCICから開示報告書を受け取る流れです。自身に合った方法を選んで、正確な信用情報を把握しましょう。

  • インターネット申請は「cic 開示 クレジットカードがない」場合利用できません。

  • 郵送の場合は「cic 開示請求」として公式サイトから書類を印刷し、必要事項を記入します。

  • 窓口はタッチパネル方式で簡単に手続きできるため、初めての方にもおすすめです。

開示履歴の保存期間とプライバシー保護対策

CICで信用情報を開示すると、その履歴が信用情報機関で一定期間保管されます。一般的には6ヶ月~1年間、開示履歴が保存されます。

項目 内容
開示履歴 開示請求を行った記録がCICに残ります。
保存期間 原則6ヶ月から1年(具体的な期間はサービス変更で変動する場合あり)
履歴削除可否 原則として履歴削除は不可。個人情報保護の観点から自動削除の対応がなされます。
情報管理体制 強固なプライバシー保護策のもと、外部に開示申請の事実が伝わることはありません。

信用情報の開示は、審査への直接的な影響はありません。ただし、住宅ローンや各種ローンの申し込み前には「CIC開示」を行い、自分の情報に誤りや不明点がないかをチェックしておくことが重要です。

  • 気になる「cic 開示 履歴残る」や「信用情報開示 ばれる」といった懸念は不要です。CICは厳格に個人情報の安全管理体制を持ち、第三者へ開示履歴が知られることはありません。

  • 信用情報内の「cic 残債額とは」「cic 終了状況 空欄」「cic aマーク 影響」などの記載内容は、各ローン・契約の状況確認に重要です。疑問があれば申請時に専用窓口で相談しましょう。

自身の信用情報を正しく把握して、より安心なクレジットやローン利用へつなげてください。

CIC以外の信用情報機関との比較|JICCやKSCと個品割賦情報の違い

各信用情報機関の登録情報・加盟会社・保有期間の比較

日本の主な信用情報機関はCIC、JICC、KSCの3つです。個品割賦契約やクレジットカード契約は、これらの機関で取り扱う情報や記録の保有期間、加盟会社に明確な違いがあります。特にCICはクレジットカード会社などの指定信用情報機関として、個品割賦に関する支払い状況や割賦残債額などを登録しています。JICCは主に消費者金融や信販会社が加盟し、幅広いクレジット情報を管理。KSCは主に銀行系の情報を保有しています。

項目 CIC JICC KSC
主な登録情報 クレジットカード、個品割賦 消費者ローン、信販、賃金業 銀行ローン、信用保証
加盟会社の業種 クレジットカード会社、信販 消費者金融、リース、信販 銀行、信用金庫、信用組合
情報の保有期間 完済後5年 完済後5年(貸金業は1~5年) 完済後5年
個品割賦取引の登録範囲 広い 一部 少ない

個品割賦に関しては、CICは広範囲に情報を登録・管理していますが、JICCやKSCでは一部に限定される傾向があります。

開示請求方法・費用の違い一覧

信用情報の確認は、自身の金融活動を適切に管理するために重要です。それぞれの信用情報機関において開示請求の手段や費用は異なります。以下に簡潔に比較します。

機関 開示方法 オンライン請求 郵送請求 窓口請求 手数料
CIC スマートフォン・PC・郵送 △(要予約) 1,000円
JICC アプリ・郵送・窓口 ◯(アプリ) 1,000円
KSC 郵送のみ × × 1,000円切手等

開示手続きを簡単に行いたい場合は、スマートフォンやPCから開示可能なCICやJICCの利用が便利です。それぞれ身分証明書の提出が必要で、手数料にも違いはほとんどありません。

信用情報機関ごとの審査に与える影響の違い

信用情報機関ごとに記録される内容や提供範囲の違いは、ローンやクレジット審査に影響します。たとえばクレジットカードや個品割賦契約を多く利用している場合、CICでの支払い状況や遅延情報が新たな審査時に確認されることになります。JICCでは消費者金融や携帯分割払いの情報が重視されることが多く、KSCは住宅ローンや自動車ローンなど銀行系融資の情報が主となります。

  • CICでAマーク・Pマークなどの入金状況が記録されていると、クレジットカードや住宅ローン審査に影響を与える場合がある

  • JICCに金融事故情報が記載されていると、消費者ローンの審査落ちや与信制限の可能性が高まる

  • KSCでは長期延滞や代位弁済などの記録が、銀行等の大型ローン審査で重視される

上記のように、目的とするローンやクレジットの種類によって、どの機関の情報が重視されるかが大きく異なります。自身の申込先と照らし合わせて、最適な情報機関への開示請求が重要です。

個品割賦信用情報の訂正・削除・保有期限と特殊ケース対応

信用情報の保有期限と早期消去の可能性

信用情報には保有期間が法律で厳格に定められています。一般的に、個品割賦契約に関する情報の保有期限は契約終了後5年以内ですが、状況によっては短縮されるケースも存在します。たとえば、支払い義務が消滅した場合や、法的な時効の援用が成立した場合などは、早期にデータが消去される場合があります。以下の表は、主な保有期限と例外的な対応を比較したものです。

信用情報の種類 標準保有期限 早期消去の例
個品割賦取引情報 解約後5年以内 時効援用後の削除申請等
延滞や事故情報 発生日から5年以内 取下げや誤登録訂正時
債務整理・免責情報 発生日から5年以内 法律判断や異議による短縮

契約内容によって異なるため、正確な期間は報告書記載の「報告日」や「終了状況」を必ずチェックしましょう。

訂正・削除請求の具体的手順と注意点

信用情報に誤りを発見した場合は、迅速に訂正・削除手続きを進める必要があります。手続きの流れは次の通りです。

  1. CICの信用情報開示で内容を確認
  2. 間違いに気付いた点を根拠資料とともに記録
  3. 情報提供会社(クレジット会社やローン会社)に訂正を申請
  4. 必要に応じてCICに直接訂正・削除請求
  5. 処理状況を随時確認し、訂正完了後に再度情報開示

訂正時の注意点

  • 事実関係を証明できる書類(契約書、返済証明等)が必要

  • 登録内容の更新には一定日数がかかる

  • 誤登録を放置すると、ローンやクレジット審査に不利益を被る恐れがある

間違いの放置は信用スコア低下や新規契約の審査落ちリスクにつながります。発見次第、速やかに手続きを開始しましょう。

時効援用・移管終了後の信用情報への影響

クレジットや個品割賦の契約について、時効援用や移管終了が成立した場合は、信用情報への記録消去や評価の変化が生じます。時効援用が成功すると、未払い債務に関する記録は削除対象となります。同時に、「移管終了」と記載された情報は、新たな契約や審査に影響を及ぼす場合があります。特に、住宅ローン審査時には「移管終了 住宅ローン」や「時効援用 cic 反映」がキーワードとなるため注意が必要です。

影響のポイント

  • 記録削除のタイミングは手続き完了後1~2ヶ月程度が目安

  • 審査時、「移管終了」や「時効援用」履歴が残っていると信用判断に影響

  • 情報の消去後は、開示報告書で「空欄」として反映される

自身の信用情報状態を定期的に確認し、必要に応じて速やかに対応することで、将来の金融取引の不安を減らすことができます。

CICの信用スコアとクレジット・ガイダンスの詳細解説と活用

CIC信用スコア算出の仕組みと評価基準

CICの信用スコアは、個人の信用情報やクレジットカード、個品割賦契約での支払い状況をもとに総合的に算出されます。主な評価ポイントは次の通りです。

スコア判断要素 内容の詳細
支払い履歴 過去24か月の延滞・入金状況(Aマーク・Pマーク・ハイフン・空欄などの有無)
現在の残債額 割賦やクレジットカードの残債金額
契約件数と利用割合 クレジットやローン、リボ払いなど契約と利用状況
金融取引の新規・回数 直近の新規契約や利用件数
債務整理や遅延記録 過去の債務整理や延滞、多重利用など不利な記録

特に「Aマーク」(返済遅延)や「Pマーク」(一部入金やリボ払い)、「残債額」がネガティブに働きます。そのほか「sマーク」や「終了状況・移管終了」といった記載も審査に影響するため、報告書の細部まで丁寧な確認が大切です。

スコアの閲覧方法と第三者による閲覧範囲の説明

CICの信用情報スコアは、本人開示によって簡単に確認できます。開示方法の主な流れは以下の通りです。

  • CICの公式サイトで情報開示請求を行う

  • スマートフォンや郵送、窓口などの手段から選択

  • 必要情報・本人確認書類を提出後、PDFまたは紙で報告書を受け取る

他社(金融機関やクレジット会社)が閲覧できるのは「審査に必要な範囲の信用情報」に限定されており、本人開示で確認できる細かい履歴まで全て開示されるわけではありません。

項目 本人開示 第三者(審査会社等)
全履歴 △(必要な範囲のみ)
契約内容
入金状況
債務整理履歴
開示履歴 ×

審査会社が確認できる情報の範囲は限定的ですが、ローン審査やクレジットカード発行時には延滞履歴・残債額・債務整理の有無など重要な項目が必ず参照されています。

信用スコアを向上させるための日常的な行動指針

信用スコアを改善・維持するには、日常的に以下のポイントを意識しましょう。

  1. 毎月期日通りの返済を守る
    遅延(Aマーク)が付かないよう、引き落とし口座の残高にも注意が必要です。

  2. 借入・契約を必要最小限にする
    多重契約や過度なリボ払い(Pマーク)は評価低下の原因になるため、契約数や利用額をコントロールしましょう。

  3. 残債額を計画的に減らす
    割賦残債額・クレジット利用額が多いと審査に不利。可能な範囲で早期返済を心がけることが理想です。

  4. 定期的に信用情報を開示し内容を確認
    誤情報や時効援用後の記録残存にも注意して、開示請求や再開示で自身の情報の正確さを保ちましょう。

  5. 個人再生や自己破産など債務整理後の記録も要注意
    保有期限内の債務整理履歴が信用スコアに大きく影響。「保有期限 空欄」や「早く消える」などの状態を把握することで住宅ローン等の申し込み判断の材料になります。

よくある誤解として、「延滞履歴は短期間で消える」「Pマークは特に問題ない」という点がありますが、実際はいずれも住宅ローンや各種ローン審査でマイナス評価となります。安心して契約やローン申請ができるよう、日ごろから健全な信用管理を意識しましょう。